author : rinrin
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娘への手紙
2009-05-01 Fri 20:17
このような日が来ると、私は、ずっと、待っていました。
でも、同時に、恐れてもいました。



逆子のために、予定日より、早めに生まれ、標準より小さくて、
そんな、あなたが生まれたのは、暑い暑い夏でした。

小さなあなたの足の指は、なぜか、6本ありました。
医者から告げられる前に、私は、そのことを知っていました。

そのようなことは、あなたの価値には、なんの影響もありませんでした。
しかし、私は、どこかに、あなたに対して、負い目を感じていたと思います。

あなたが、よちよち歩きはじめたころ、母は、自分の心に大きな空洞を感じ始めました。
決して、あなたが、嫌いだとか、必要でないと、思うことはありませんでしたけど、
私には、あなたが大きくなればなるほど、
心の空洞が大きくなっていくのが、苦しく感じました。

その空洞を埋めるために、あなたには、精一杯、関わるようにしました。
「関わる」と書きましたが、残念ながら、私は、
関わることしか、できなかったのです。

「愛しい」とか「愛」とは、なんであるのか、その本質が、分からなかったからです。

幼稚園へ通い始めた頃。
小学校へ通い始めた頃。

あなたは、自分の感情を私には、見せませんでした。
あの頃、「さびしかった」と、後にあなたは言いましたね。

私は、あなたの心を受け止めてやれなかったのです。
その頃は、何かをすることが、「愛情の表現」だと、思いこんでいました。

私が、おばあちゃんや、おじいちゃんにしてもらったことしか、
あなたに、してやることはできませんでした。

中学になって、あなたは、自分を受け止めてくれる人に出会い、
少しずつ、変わり始めました。
それは、激的でした。

弟が不登校になって、母が、弟といつも一緒にいることを、
またそれで、さびしい思いをしたこと、申し訳なく思います。

あなたは、その人に、甘え、笑い、感情を出しながら、
少しずつ、本来の自分を取り戻していってるように、見えました。

丁度、機を同じくして、私も、心の空洞を埋めるべく、
私の家族関係、おばあちゃんと、おじいちゃんとの関係を見直しはじめ、
「私自身」の核を探し始めた時期でした。

高校に入り、その頃は、あなたの本来の良さを生かし切り、
まわりに支えられ、あなたは、いきいきと生活しているようでしたが、
しかしながら、時々、息切れするように、学校を休みはじめましたね。

「甘えたい」「受け入れられたい」「愛されたい」
形じゃなくて、自分を親に、理解して欲しいという気持ちの表れだと、
そう思いました。

そして、私とあなたの、一卵性親子の繭が、できました。

その頃から、あなたは、なんでも、私に、言ってくれました。
辛い時、私の前で、わんわんと泣いてくれました。
友だちよりも、母を頼りにしてくれました。

しかし、嬉しい反面、私には、大きな迷いもありました。
私が、娘を自分の空洞を埋めるために、利用しているのではないかという恐れ。
あなたの人生にかかわりすぎているのではないか?


しかしながら、先に弟との不登校で、学んだことがありました。
母子密着の時期がないと、子どもは、自立できないという経験でした。
密着の時期を、子どもは、いくつになっても、いつか、とり返しにくるのだと、
そう思ったことでした。

小さなころから、あなたとは、精神的に、交わりが希薄だったと
そんな気がしていました。
今、そのやり直しをしているのだと、そう思いました。
それが、私にできる、唯一のことだと。

そして、あなたが、大学も自分で決めて、自分の道を選びつつある今。。。
次第に、あなたは、私を意識的に、避けるようになってきました。
朝、生まれてはじめて、料理の苦手なあなたが、
不器用な手で、お弁当を準備して、バスで出かけるあなたの姿を後ろで見ながら、
なんとも、複雑な気持ちになりました。

あれから、私は、ずっと、考えていました。

そして、自分の中に、娘を囲っている枠を見つけました。
一卵性の親子の「子」は、繭を破って、蝶になろうとしています。
今まで、あなたをコントロールしようとは、思ってはいませんでしたが、
あなたを、私が、閉じ込めておくことで、無意識に共依存的関係がありました。
そして、いつか、この繭から、出て行くだろうことは、分かっていたことです。

そのことを、私は、知っていました。
もう、ずっと、以前から。

あなたが、出ていこうとするときは、あっさり手放そうと、
準備も、していたつもりでした。
だのに、あまりに突然でした。
一時だけ、母はちょっぴり、不安になりました。

でも、今は、なんだか、ずっと、抱えていた、卵を手放したような気分です。
長い間、一緒にいてくれて、ありがとう。

でも、以前と違うのは、母の中には、もう、空洞はありません。
あなたは、あなたのままで、あなた自身を信頼して、生きていけるよう、
そして、私もまた、私の道を行くだけです。

今度は、お互いに、自律しながら助け合っていく関係になっていくのでしょうね。

十分、繭の時期を堪能したら、時期がきたら、離れていく。
それでいい。
そして、無理せず、疲れたら、休みにきたらいい。

ソラも、カイも、親として、人として、成長させてくれて、本当に、心から、感謝してます。
君たちに、出会えて、本当に、良かった。愛し足りないくらい、愛してます。


母より   愛と感謝をこめて

2009.5月1日
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この記事のコメント
虹色スミレさんへ
ありがとうございます^^

子育てって、親を大人にしてくれるのよね。
赤ちゃんの時代のべったりな依存時代。
そこから、はいはい、たっち、あんよ時代。
なつかしいな~。
かわいい幼稚園、小学校、小生意気な中学生時代。
それをそばで、見ることができただけでも、もう、十分、親孝行してくれたと思います。

いつか・・・
このブログを、私が、この世からいなくなったとき、子どもたちが、見ることができたらいいなあって、そんなことを思っています♪

2009-05-06 Wed 01:41 | URL | ひいらぎ #-[ 内容変更]
感動しました
素敵な手紙ですね。感動しました。
2009-05-04 Mon 08:13 | URL | 虹色スミレ #-[ 内容変更]
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