author : rinrin
【不登校】ライナスの毛布
2010-01-14 Thu 18:54
振り返ってみると、息子が不登校の兆候を見せ始めたのは、
小学校4年だった。
担任とそりが合わず、学校で、彼が苦しんでいるのを、
私は、風のうわさに、知ってはいた。知ってはいたけど、
「これ以上、問題を起こさないで欲しい」というのが、
心からの本音だった。
なぜなら、私は、当時、私の問題で、いっぱいいっぱいだったからだった。

その頃、息子は、小学1年の頃、家族で出かけた、キャナルシティで、
お年玉として、買ってあげた、トトロのぬいぐるみをホントに大事に
していた。

男の子なのに、ぬいぐるみ?

彼は、確かに、ずっと、そのぬいぐるみを家の中で持っていた。
風呂とトイレ以外は。
祖父母の家に泊りに行くときも、旅行に行くときも、リュックに入れていた。
彼にとっては、それくらい、意味のある大事なぬいぐるみだった。
それは、家族の暖かさの、象徴だったに違いなかった。
そして、母親の暖かで、楽しげな目だったのだなと、
今では、確信を持って言える。
彼は、その記憶の瞬間を即座に、トトロのぬいぐるみに
転嫁させたのだった。

そんなこととは、知らぬ私には、
ぬいぐるみに、執着する彼の姿は、異様に見えた。
彼のトトロを、しぶしぶながら、否定もせず、肯定もせず。
そして、彼が小学4年になったころ・・・

さすがに。。。サッカー部に入り、
男の子たちの中にいる彼には、ふさわしくない気がした。

で、私は、引き離し作戦を決行した。

「男の子が、トトロのぬいぐるみって、どうなん?」
「はずかしくない?」

最初のうちは、「いいやん」と、ムキなって、奪われまいとする息子。
そのうち、私もムキになる。ムキというより、操作だね。

「うわ~、はずかしい~」
(罪悪感とプライドに揺さぶりをかながら、同時に軽薄をいれる)

「もう、捨てたら?汚れてるし」
(嫌悪の目)

息子にとって、トトロのぬいぐるみは、大切な思い出。
それを、嫌悪の目で見られることは、
彼に、暖かい記憶を捨てろと、言ったと同じことだった。
そう、思う。

その数か月後・・・彼は、自分の部屋の掃除をしているとき
「これは、もう、いらない」
そう言って、クローゼットの中に、ぬいぐるみをしまいこんだ。
それから、二度と出そうとしなかった。

時がたち、いつだったか・・・ずっと前、このことを、彼に話したことがあった。
しかし、彼は、感情を伴わない声で、
「ああ、そうだったっけ」と答えた。
彼は、かつて、クローゼットの中に、暖かい思い出と、自分の感情を
閉じ込めてしまったのだろう。

いつか、彼が、リアルな記憶を思い出したとき、
私は、彼のそばにいてやりたいと、感じている。

息子のトトロのぬいぐるみは、ライナスの毛布。
彼の心を支える一部だった。
彼が、守りたかったもの。


思いだしてみてください。
幼い頃、あなたにも、大切なものが、あったのではないでしょか。
それらを、息子から安易に奪ってしまった大人の私もまた、
かつて、大切なものを、奪われたことのある幼子でした(連鎖)
かつて、奪われた者は、復讐にやってくる。。。

そして、思えば、本格的な彼の心の崩壊は、あの頃からはじまっていたのだと思います。

意外と身近に・・・そして、無意識にある、あなたのライナスの毛布。
大切にしてくださいね。
本当は・・・奪い合う必要なんか無いのですよね。
もう、奪わないでいいんです。。。
ここで、連鎖を止めるから。。。

トトロでも、アルパカのぬいぐるみでも、いいんです(爆)
一緒に眠ってください。ぎゅっと抱きしめて。
息子も、かつて、いつもそうやって、眠っていました。

親子でも、知らない間に、傷つけあってしまう。
それを、私たちは、謙虚に知らなければなりません。
親子だから。。。と、尊大な勘違いが、許されるものは、何一つありません。
なぜなら、私たち、親は、いつも子どもに許されているのですから。

今日の記事の中のキーワード
操作、支配、ディスカウント(奪う)、代替え、連鎖、嫌悪、禁止令(感じるな)、境界への侵入
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この記事のコメント
サキちゃんへ
好きなもの、いっぱいあるんだね。「ザ・マンザイ」って、宮尾さんが挿絵を描いているんだ~。メール楽しみやね。サキちゃんに好きな物があって、うれしい~+。:.゚ヽ(≧▽≦)ノ゚.:。+
んで、うれしい言葉をありがとう。きっと、サキちゃんの気持ちは、伝わってると思うよ。
「恋」か~♪(遠い目)
いっしょにいたい気持ちに、理由はいらないのかもしれないね(笑)
2010-01-16 Sat 13:01 | URL | りんりん→サキちゃんへ #-[ 内容変更]
まるちゃんへ
やっぱり、さらに、ぼっこぼっこに、したくなった。
ひとりだけ、幸せ感じやがって~~( ┰_┰) シクシク
分けて。
2010-01-15 Fri 02:12 | URL | りんりん→まるちゃんへ #-[ 内容変更]
マダム・アルパカ^^
りんりんさん、こんばんは。
「ライナスの毛布」と見た瞬間に…どきっ!
これは、もしや…?と、思ったら、やはり…そうでしたか。
パソコンの前で、思わず、「がはははは」と、大笑いしました^^
言葉を交わさなくても、心がつながっている…そんな、幸せな、ぬくもりを感じています。
りんりんさん、ありがとう、本当にありがとうございます。

「引き離し作戦」…私も、息子の心を操作して、大切にしていたもの、自分から「いらない」と、言わせました。
それが、何かは思い出せないのですが、確かに、やりました。
自分も、子供の頃、同じことをされて、悲しかったはずなのに…。
連鎖…確かに、そうだと思います。

私が大切にしていたものは、ピンクのくまのぬいぐるみで、父から、もらったものでした。
そして、もうひとつ、大切にしていたぬいぐるみが、あったはずなんですが、それが、どうしても思い出せなくて、ずっと、引っかかっています。
でも、子供の頃、「自分が大切にしていたもの」に、それほどの深い思いや意味があったとは…そうだったのか…と。
子供の頃は、ただ「大切なもの」というふうにしか思ってなかったような気がするのですが、今日の記事を読ませていただいて、すとんと、心におちました。
だから、あんなに、大切に、大切にしていたんだなぁと。

実は、何日か前に、大切にしていた、ぬいぐるみのことを、突然、思い出し、無性にぬいぐるみが、ほしくなってました。
それは、「小さなわたし」が出てくる前のことですが、もしかしたら、その子が「わたし、ここにいるよ。気づいて。」と、教えていてくれたのかも、しれません。

「小さなわたし」が出てきて…そこで、出会ったのが、アルパカだったわけですが、小さな白いネックレスをしているので、家では、「マダム・アルパカ」と、呼んでおります(笑)
「小さなわたし」…アルパカに出会って、かなり、喜んでいます。
アルパカ…今も、パソコンの横におります^^


親子でも、知らない間に、傷つけあってしまう。
それを、私たちは、謙虚に知らなければなりません。
親子だから。。。と、尊大な勘違いが、許されるものは、何一つありません。
なぜなら、私たち、親は、いつも子どもに許されているのですから。

本当に、そうだと思います。
そして、今、改めて、その重みを感じています。


キーワード、ありがとうございます。
どの言葉も、自分を振り返り、自分と向き合う中で、大切な気づきをもたらしてくれる、キーワードになると思います。








2010-01-14 Thu 22:36 | URL | まるまるまるこ #aN9AbwgY[ 内容変更]
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